在留外国人アンケート調査、9割以上の人が避難訓練の参加に前向き 自然災害への備えとして多言語に対応した情報発信を求める声

地震や台風などの自然災害が多い日本で暮らす外国人を対象に、225ヵ国12万人以上の在留外国人が登録する日本最大級のメディアを運営する、株式会社YOLO JAPAN(代表取締役:加地太祐、東京本社:東京都港区、以下「YOLO JAPAN」)は、災害への備えについてアンケート調査を実施しました。

※アンケート実施期間:2019年7月12日~2019年8月29日 回答者数:60ヵ国422名

それによると、アンケート調査の回答者のうち、96%(404人)の人は、自然災害への備えとして、避難訓練の参加に肯定的な考えであることが分かりました。理由としては、「避難時にどういう行動を取れば良いのか分かるから」(84%、341人)、「避難場所やそれに関する情報が得られるから」(60%、241人)、「どのような災害が想定されているのかを知れるから」(30%、123人)と答えた人が多く、26%の人は実際に参加した経験があると答えています
大規模災害で避難勧告や避難指示が出たときに避難場所へ行けなかったと答えた人は半数近くに達しており、実体験から避難訓練の重要性を感じている人が多いことが読み取れます。避難場所へ行けなかった理由としては、「避難場所がどこにあるか知らなかった」(64%、124人)、「避難場所の情報をどこで探せば良いか分からなかったから」(23%、44人)、「日本人ではないので利用できないと思ったから」(10%、19人)などの声が多く集まりました。

それ以外にも、以下のようなコメントが寄せられました。
「どんな場合に避難所に行く必要があるのか分からなかった。」(フィリピン、50代、男性)
「情報に一貫性がなかったため、避難すべきかどうか判断できなかった。」(アメリカ、30代、男性)「外が台風の時に避難のために外に出るのは危ないから、あまり家から出たくないと思った。」(トルコ、30代、女性)
「避難勧告が出たのでなんとか調べましたが、調べた後に自分の家が該当地域でないことに気づいた。そのため避難する必要はなかったが、避難する必要のない地域に同じように避難勧告を出されるても、混乱するだけだと思う。」(アメリカ、30代、女性)

さらに、全体の65%の人は災害時の対応について不安を感じていると答えており、その対策として、62%の人は「外国人を交えて地域で防災および避難訓練を行う」ことを望んでいることが分かりました。それ以外に、「多言語に対応した防災リーフレットを配布する」(53%、223人)、「日本で起こりやすい災害についての情報を得る」(51%、214人)、「近隣住民との連絡網を強化する」(35%、149人)、「災害時に母国語での情報発信がある」(34%、142人)などの対策があれば安心できるという声が聞かれ、防災情報に高い感心があることが分かります。

具体的には、次のような意見が寄せられました。
「すべての住民に、防災情報と避難場所、そして英語のパンフレットで避難所ににたどり着くまでのルートを送ってほしい。」(バングラデシュ、30代、女性)
「警報および関連情報が提供されるWebサイトがあれば良いと思います。地域固有の情報と多言語の情報があればとても助かる。」(フィリピン、30代、女性)
「英語での防災訓練を実施してほしい。」(ドイツ、40代、男性)

日本に住んでいる間に災害にあったことがあると答えた人は9割を超えており、そのうち、8割の人は災害情報を正確に受け取れたと答えています。ただ、詳しく見ていくと、災害や警報などの情報について理解できたと答えた人は多い一方で、避難所やライフライン(電気、ガス、水道など)の状況など詳細な情報まで理解できたと答えた人は20%を下回る低い割合に留まっています。

具体的には、以下のようなコメントが聞かれました。

「難しい日本語が使われており分かりづらかった。」(フィリピン、40代、女性)「災害情報が配信されたが、日本語だったのでGoogle翻訳を使わなければ何が書いてあるのか分からなかった。」(インド、30代、男性)
「今現在の場所の情報が正確に分からなかった。」(韓国、20代、女性)
「私が最初の災害(地震)に遭遇した時点で英語と日本語のみで送信され、理解するのが困難でした。日本にいる多くの外国人は英語も日本語もほとんど話せないと思うので、情報が母国語で伝えられたなら、より分かりやすくなると思った。」(ブラジル、30代、女性)

情報収集の方法としては、「テレビやラジオのニュース」(44%、177人)、「SNSなどの交流サイト」(43%、172人)、「気象庁などのウェブサイト」(43%、170人)が上位を占め、その後、「知人や家族と連絡を取り合って」(35%、140人)や「防災アプリ」(29%、117人)と続きました。 今後、災害へ備えるための情報発信について、「SNSやニュースで防災情報をシェアする」(70%、277人)「情報とピクトグラムを併用する」(53%、210人)ことを望んでいる人が多く、事前に「オンラインの講習会でガイドラインの説明を行う」(26%、104人)、「対面形式の講習会でガイドラインの説明を行う」(18%、73人)、「日頃からメールマガジンで情報を配信する」(15%、60人)などを求める意見も示されました。

自由回答では、以下のような声も寄せられ、英語以外の言語対応や、分かりやすい日本語でのコミュニケーションが望まれていることが分かりました。
「英語で簡潔で分かりやすい情報を発信する。」(フィリピン、30代、女性)
「もし英語で情報を配信してくれたら、後は自分でなんとかできると思う。」(パナマ、20代、女性)
「英語以外の言語でも情報発信をした方が、一部だけでなく外国人全体にとって良いと思う。」(インド、20代、女性)
「日本語での情報発信の場合は、せめてふりがなを振ってほしい。」(オーストリア、20代、男性)

YOLO JAPANは、日本で暮らす外国人にとってより良いサポートを提供するために、アンケート調査で得られた意見も参考にしながら、引き続きサービスの拡充に努める考えです。

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